目白大学×三篠会 コラボレーション
高齢者福祉施設「神楽坂」の介護職員が、目白大学の卒業生だったことをきっかけに生まれたコラボプロジェクト。「神楽坂」1階の地域交流スペースを有効活用するため、目白大学・目白大学短期大学部と「神楽坂」が連携し、2014年12月からさまざまなイベントを継続的に開催しています。
現状ではご利用者や関係者を対象にしたイベントが主体になっていますが、今後は地域住民へも参加を促し、より地域に開かれた施設になっていくことが狙いです。内容を改善しながら連携を続け、地域の活動拠点となるコミュニティスペースとしての認知度を高めるべく、挑戦をしています。
座談会
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- 大原 一史
神楽坂 相談員 - 2015年2月に入職して以来、主に地域連携を担当。地域に開かれた施設にすることを目指し、目白大学との連携に取り組む。
- 大原 一史
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- 坪井 友香さん
目白大学 研究支援課 - 各学科や教員に対するヒアリングやとりまとめ、スケジュール調整などを行い、大学側の窓口となってプロジェクトを推進。
- 坪井 友香さん
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- 谷口 珠望
神楽坂 介護主任代理 - 目白大学の卒業生として、大学と三篠会をつなげた人物。介護職員の立場で、ご利用者と一緒にイベント参加を楽しんでいる。
- 谷口 珠望
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- 松村 裕介
神楽坂 (前)施設長 - 大学の関係学科長に説明をしたり、イベント内容を協議したり、プロジェクトを中心となって進めた。現在は別の施設に異動。
- 松村 裕介
- 松村:
- 神楽坂の駅から徒歩2分の好立地に老人ホームを建てるということに、当初は地域から反対の声が少なからずありました。それでも、これからの超高齢社会に欠かせない施設として受け入れてくださった地域に、三篠会が何かしら還元できるようにならなければと、以前から考えていました。
- 谷口:
- もともとは、全くの別件で、私の恩師である目白大学の矢島教授をご紹介しましたよね。いつの間にか連携イベントをするという話に発展した時には驚きました。


- 坪井さん:
- そもそも大学の使命には「教育」「研究」「社会貢献」という3つの柱があります。同じ新宿区にある介護施設で、本学の持つ人的資源や専門分野を地域活性化に役立てることは、まさに大学の使命です。2015年4月には「地域連携・研究推進センター」が発足いたしましたので、ちょうどお話をいただいた時期は、地域貢献への気運が高まっていたとも言えますね。
- 大原:
- 喫茶室のある地域交流スペースが真正面にある老人ホームは、非常に珍しいですよね。コラボレーションの話が進むにつれ、私たちも「なぜ地域と関わりたいのか」ということを改めて考える機会になったと思います。
- 坪井さん:
- 大学では、組織全体として地域連携事業を実施するということは、ほとんど前例がなかったので、まずはワーキンググループを作り、どんなことができる可能性があるのかを全学科にヒアリングいたしました。すると、まずはすでにやっている活動を、こちらの施設でも展開できないかという話が進みました。

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2014年12月13日(土)
ものづくり体験教室 クリスマスリース・ブレスレット作り - 目白大学短期大学部 生活科学科 先川学科長
細かな作業なしでできる毛糸のリースと飾り物を、クリスマス用として、ご利用者と学生が共同で作成する。
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2015年2月6日(金)
ものづくり体験教室~手作りトートバッグ~ - 目白大学短期大学部 生活科学科 先川学科長
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2015年4月29日(水)
ものづくり体験教室~手作りトートバッグ~ - ものづくり体験教室~手作りトートバッグ~
目白大学短期大学部 生活科学科 先川学科長
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2015年5月11日(月)~5月29日(金)
「森の学園・歳時記」のパネルの展示 - 森の学園の愛称で親しまれている、目白大学新宿キャンパスの四季折々の風景や、植物・動物などを、キャンパス歳時記としてパネル形式で展示・紹介。
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2015年5月27日(水)~5月30日(日)
メジゾーどら焼き販売(100個販売:さつま芋あん50個・小豆あん50個) - 目白大学短期大学部製菓学科と千葉県成田市の「なごみの米屋」との共同製作のどら焼きを、1階の喫茶店「しの笛茶房」にて販売。
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2015年5月30日(土)
介護ストレス対策講座~ご家族のための認知症の理解~について - 目白大学人間学部 人間福祉学科 荏原教授
認知症高齢者の方のご家族を対象に、介護ストレス対策講座として、「認知症の理解」、「家事の合間にできる健康体操」を実施。
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2015年6月12日(金)~6月25日(木)
「染の小道フォトコンテスト」入選作品展示
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2015年6月13日(土)
ライフワークショップ~さあ、自分学をはじめよう - 様々な参加者との意見交換の中から、改めて「自分」を見つめる機会を持ってもらうことを目的に、ワークショップを実施する。
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2015年7月15日(水)
ものづくり体験教室~手作りトートバッグ~ - 目白大学短期大学部 生活科学科 先川学科長
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- 大原:
- 「ものづくり体験教室」には、毎回、ご利用者の40名程度が参加しています。普段の生活にはない活動なので刺激になるし、ご利用者の皆さんにとっては孫やひ孫のような年齢の学生さんと、話をするだけでも楽しんでもらえています。
- 谷口:
- グループホームのご利用者はできることが多いので、毎回ほぼ全員が参加しています。けれども、グループホームと特別養護老人ホームとでは、心身の状態が大きく異なるので、介護の現場からも意見をとりまとめてお伝えすることができれば、より良いものになるのではないかとも感じています。


- 坪井さん:
- そうですね。「ものづくり体験教室」は、これまでに4回開催していますが、学生たちは毎回、進行や内容をブラッシュアップしています。学生にとっては比較的簡単に思えるような作業でも、こちらのご利用者である高齢者の方には難しかったという声や、絵を描くだけでも何を描いたらいいのか分からないという声もあったようですね。より多くの人に楽しんでもらえるように試行錯誤しています。
- 大原:
- 我々職員にとっても、ご利用者の皆さんにとっても初めてのことだったので、いろいろな意味で不慣れな部分はあったかと思います。でも1年ほど継続してきて、お互いに試行錯誤する中で、良い関係が構築できてきたことを実感しています。
- 谷口:
- 手芸とか手作りというと、女性が好まれる印象でしたが、男性の方もしっかり楽しまれていましたね。自分で絵を描いたバッグをフロアでお使いになっている方も多いですよ。


- 坪井さん:
- イベントに複数回参加している学生もいるのですが、ご利用者の方が自分たちのことを覚えていたり、前に作った物を持ってきてくれたりしたことは、本当に嬉しかったようですね。中には自主的に「次はいつやりますか?」と言い出す学生もいるようですね。
- 松村:
- 今はまだ1年間ほど試行的にやってきた段階です。今後はご利用者だけでなく、地域の方にも参加してもらうために、広報活動をどうやっていくのか、現場の職員とどう連携していくのかなど、課題もたくさんあります。目白大学の皆さんにも、まだ何もお返しできていない状態ですので、実習生の受け入れや、卒論のためのフィールドの提供など、多分野の福祉施設を運営している三篠会ならではの形で、還元できるように検討していく必要があります。

- 坪井さん:
- 大学側としては、具体的にどのようなことができるのかを手探りで実践してきた1年でした。この先は、組織としてさらに地域社会に貢献できるように、三篠会との包括連携協定締結の話し合いも進んでいます。一部の学科と「神楽坂」という施設だけの連携ではなく、組織と組織とで多面的な事業を展開していくことが期待されています。